治安

ロシア・シベリアの治安について私達が実際に感じたことを書きたいと思います。
外国の治安に関しては、今まで色々な国に長期滞在してきたなかで
十分に観察してきたほうだと自身では思います。



■治安について

まず結果としては、
私達の旅行中は悪い事には一つもあいませんでした。

でも
ロシア自転車旅行やバイク旅行に出発される方へまず伝えるとしたら、
「絶対に気を抜いてはいけません。ロシア危ない。」です。


南米に比べるとまだ良いように感じますが、
中国・アメリカに比べるとかなり悪いように感じます。
日本に比べると絶対に悪いです。


特に悪そうに感じたのは
産業の無くなっている地方の中都市、小都市。
大都市の中心部も各国同じでしょうが明らかに治安が悪くみえました。
のどかにみえる田舎の村も完全には気は抜けなかったです。

現状ロシア全体としては経済は十分に上向きのように感じましたが
1990年代のソ連崩壊の影響が田舎のほうではまだ相当に残っている印象を受けました。
国全体としては中国より20年遅れているとゆうのが正直な感想です。


強盗の心配は少なそうですが
窃盗やスリには十分に気を付けたほうがよさそうに感じました。

自転車旅行者にとって考えると、
昼間に自転車で走っていていきなり
車の強盗に襲われるということはないと思いますが、
都会や田舎のカフェの前に自転車を鍵をせずに止めて、
数時間その場を離れると盗られる可能性は高いと思います。


2019年にシベリア極東地域を走っていたカナダ人(だったと思う)が
自転車をまるごと盗られたというブログを読みました。


過去にはテント中の日本人バイク旅行者を狙った殺人も起こっています。
2012年、場所はザバイカル州のヒロク近くの脇道です。
以下ニュース記事からです

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ロシア極東ザバイカル地方の裁判所が28日、
日本人観光客大仁田耕一さんを殺害した罪で、
ヒロク市出身の被告2名に実刑判決を下した。

 インターファクス通信が裁判所の発表をもとに伝えたところによれば、
被告スタニスラフ・ アクショーノフ氏に1年の自由制限つき4年の矯正施設入り
、イワン・エレミン氏に2年の 自由制限つき18年の厳重監視が決定された。

 アクショーノフ氏は初犯、エレミン氏は窃盗で前科2犯。
両名とも容疑を完全に認め、 改悛の意を示している。

 日本人観光客殺害事件は極めて大きな社会的反響を引き起こした。
捜査当局によれば、
2012年5月21日、アクショーノフ・エレミン両氏は
ヒロクの未舗装の田舎道(連邦自動車道 M-55付近)で野営中の大仁田さんと知り合った。
一人旅の日本人であることを知った 二人は、そのSuzukiのバイクを盗むことを企む。
翌晩、大仁田さんの野営地に立ち戻り、 犯行にかかったが、制御がうまくいかず、
バイクを地面に倒してしまう。所有者は物音に 目を覚まし、テントを出てくる。
犯人はなおも苦闘を続けるが、ついにバイクを走らせることが
出来ず、まず1人が援助を求めて逃走。残った1人が殺害に及んだ。
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このニュースを見て
ロシア横断を計画中にいくかどうか真剣に悩みました。

今回、大仁田さんが被害にあわれたヒロクを実際通過し街にも入ったのですが
今回通った街の中ではやはり一番治安が悪そうに感じました。
産業がなさそうな小都市でした。
明らかに仕事の無い人が日中に街中にたくさんいるように感じました。

ヒロクの街の中心部


大仁田さんが亡くなられた場所すぐ近くの交差点
大仁田さんの冥福を祈って花を供えました




そして

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 「フィギュアスケート選手デニス・テンさん(25)が2018年7月19日、強盗に遭って死亡した。
報道によると、カザフスタンの最大都市アルマトイで2人組の男が
テンさんの車のミラーを盗もうとする事件があり、テンさんは刃物で刺されて病院に運ばれたが、
間もなく死亡した。」
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これは私達がロシアに滞在中に起こった事件で非常に大きく報道されていました。
ロシアではないですが、旧ソ連圏です。
カザフスタンの街の発展状況や雰囲気はシベリアと似ているところもあると思うので
シベリアの街でも十分起こる可能性はあるかもしれないと感じました。



現地のロシアの人達もかなり治安には警戒しているように見えました。
例えば、
私達の旅の手段である自転車に対しても、
ホテルのスタッフはこちらが恐縮するくらい窃盗を警戒していて、
自転車に気を使ってくれるところが多かったです。

自転車を鍵つきの倉庫にいれるか、ホテルの建物内にいれてくれました。

私達が自転車をホテルの前においていたら、
「危ないから、裏の駐車場に入れなさい」
「危ないから、倉庫に入れなさい」
と親切でよく言ってくれました。

都会でも田舎でもですが、たちの悪そうな若者のグループは時々見かけました。

イルクーツクの中心部の市場などでは明らかにスリねらいとしかみえない大人が複数人グループで毎日ずっとうろうろしているのも見かけました。

それ以外では特に都会ですが昼夜関係なく酔っ払いが多いです。
ただの陽気な人ならいいんですが、
ホテルで深夜 泥酔したお客が暴れていたり、
スタッフの女の子に絡んでいたりしていることがありました。




■警察について

旅行前には賄賂をせまってくるとか悪い話をよく聞いてたのですが
私たちは全く何もなかったです。
国道で時々検問をしていますが、自転車旅行者は全くのスルーでした。
笑顔で見送ってくれる警察官もいました。