道路状態と交通量

■ロシア横断道路の道路状態

ウラジオストクからモスクワまで9000km、
99%舗装でした。1%は工事区間でダート等です。
自転車で走るには十分な状態でした。
イルクーツクより東は大型トラックは少なく快適です。
イルクーツクより西はモスクワに近づけば近づくほど
大型トラックが増え非常に危険な場面が多発します。

道路が作られた時期が地区によってバラバラで
古かったり新しかったり規格が一定ではありませんでした。
モスクワに近いほうが新しいとゆうわけでもなく
古い舗装区間と新しい舗装区間が数十キロごとにごちゃまぜとゆう感じです。

新しい舗装区間は素晴らしいアスファルトで路肩もガードレールもしっかりある感じ。
古い舗装区間は穴があったりガタガタだったり路肩が全くなかったりします。

そのため自転車にとって大事な路肩の幅は一定しません。
広い路肩でゆうゆうと走っていたら、
数時間後には路肩が無くなって冷や汗みたいな事も良くあります。
広いところは自動車レーンと同じぐらいの幅があって安心して走れますが、
狭いところは全くなかったりして非常に危ないです。

そして最初から最後まで激しいアップダウンの連続でした。
登りはロシア横断合計で48000mにもなります。
いつも登ってるか降りてるかみたいな感じかと思うぐらいでした。
平坦なのはウラル山脈の東の湿地帯1500kmだけです。

自動車の制限速度は70kmのようなのですが
平気で120kmとかで走っているのでそれが最も危険な要素です。
交通量の事に関しては重要だと感じたのでページの一番下に別でまとめています。

路肩と言ったらいいのか横がこのような砂利のところも多かったです。
入ったらハンドルをとられます。

これはすばらしい路肩です。

これぐらいの路肩でトラックに抜かれると怖いです。

これぐらいの路肩が平均だと思います。

これもちょっと怖いです。

これは広いです
これは危ないパターンです

工事区間は必ず手前に大きくこんな感じで
「○○km間工事中」とゆう大きい黄色い看板を設置していてくいれていました。
これがでると結構へこみます。
例えばこの看板だと「ここから12km645m工事区間」の意味です。
だいたい10km前後続く工事区間が多かったです。
30kmとか100kmとかの工事区間は1度もなかったです。
ほとんどの工事は舗装を1度剥がして舗装のやりなおしをしているようです。

工事区間です。ハンドルとられるので砂利はあぶないです。
工事区間はダートだったり色々でした。
雨が降るとドロドロ チェーンも泥まみれです

工事区間で迂回しないといけない場合でも、手前から案内板が設置されているので
道がわかりにくいとか迷ったということはありませんでした。



ガードレールが設置されている区間も多く、
休憩の時など自転車をもたれさせることができて便利でした。

道路標識は丁寧です。横断中ずっとちゃんとあります。
結構頻繁にあります。
 人口数十人ぐらいの小さい村もちゃんと表示が出ます。
モスクワ近く以外では英語表記はありません。ロシア語です。
こんな看板もあります。
ガソリンスタンド、カフェやホテルの看板も時々あります。

登り勾配の看板
登りでは丁寧にもこんな看板を設置してくれていました
「うおー!!」て感じになりますよね。

1320m先に牛さん。細かいですね笑

横断道路の自動車休憩ポイント イルクーツクより東に多かったです
 数十キロに一回ぐらいあります。

バス停はかなり頻繁にあります。
 休憩によく使いました!
 トイレも時々ついてますがきたないです。


横断道路から街へつながる道路は
 びっくりするぐらい状態が悪いです。穴ぼこだらけです。
その土地の自治体の管理になっているのか横断道路と極端に差があります。
中都市小都市が特にひどいです。

 



■ロシア横断道路の交通量

大型トラックがやばいです。
交通量が多い=大型トラックが多いです。
まず私達が体感で感じた交通量による危険度
私達が通った東から順番に★で評価したいと思います。★5が一番危ないです。
市街地ではなく横断道路の危険度です。

ウラジオストク   ★
ハバロフスク    ★
ベロゴルスク    ★
エロフェイ     ★
チタ        ★★
ウランウデ     ★
イルクーツク    ★★★
クラスノヤルスク  ★★★
ノボシビルスク   ★★★ 
オムスク      ★★★★
チャリャビンスク  ★★★★★
カザン       ★★★★★
モスクワ      ★★



イルクーツクより東は全く気にならない交通量でした。
車からのストレスはほぼ無かったです。
1時間に3台みたいなところも多くありました。
しかし、
イルクーツクより西は凄かったです。
モスクワに近づくほどどんどん増えて最後はまるで地獄のような交通量でした。

モスクワが何故★★かとゆうと交通量は凄いのですが
それにあわせて道路も十分に整備されているため路肩も十分に確保されています。
そのため立体交差点以外で危険をあまり感じなかったからです。
逆に★★★★★にしているモスクワの外円の地域があぶないです。
モスクワのような異常な交通量なのに
道路の整備が遅れていて路肩が狭かったり無かったりで相当な危険を感じました。

交通マナーも基本的にモスクワに近づくほど悪くなります。

路肩が無い状態で大型トラックに追い越されるのは恐怖です。
数センチの差で時速120kmの大型トラックが真横を追い越していきます。
それが1回ならいいですが、1分に1台のような間隔で永久に続きます。
そのうち1台でもこちらに気づいてなかったらと思うと恐ろしいです。
狭い路肩の場合、トラックが何らかの回避の動きをせず
まっすぐ走ってくれば当たってしまうと思います。

私達がネットで調べた限りでのロシアでの自転車旅行者の方の事故ですが、
2人の方が亡くなられています。(日本人1人、西洋人1人)
5人の方が事故にあわれて怪我をされています。(日本人2人、西洋人3人)

事故にあわれた場所ですがほとんどがモスクワから数百キロの場所です。
実際に私達も一番危ないと感じたのはモスクワから数百キロのあたりでした。


モスクワを中心にだいたいですが周囲400kmの幹線道路は
非常に規格の良いすばらしい道路で中央分離帯があり路肩も驚くほど広いです。
速度取り締まりもそこらじゅうでやっているのでみんなわりと70kmで走っています。
モスクワまで30km地点 凄い交通量ですが路側帯も十分なので問題ないです

モスクワから300km地点 すばらしいです。 中央分離帯もあります。


ところが、モスクワから400kmより外では大変なことになります。
モスクワから450km地点
交通量は多いのに道は細くなります やばいです

交通量は変わらないにもかかわらず道だけ悪くなって
速度取り締まりもすくないため120kmとかだしてます。

そして恐怖なのが中央分離帯が無いことです。
中央分離帯は自転車に影響ないのではと思われるかもしれませんが、
分離帯が無いことで、反対車線にはみ出しての追越しが起こります。
これが非常に危ないです。
反対車線に車が来てるか確認なしで追越しをかけます。
もしくは私達に気づいてない状態で追い越しをかけます。
そうすると最大、幅の狭い道路に車が3台と自転車1台が同じ位置に
平行して並ぶ瞬間が出ます。

 ↓ 
 □□□自
  ↑↑↑
  追
  越

右端のトラックは左の2台に幅を開けるため右ギリギリまで寄せてきます。
そこに私達がいます。
このパターンが上の★★★以上の道路では
1日に複数回発生します。非常に危ないです。

追い越しのマナーが滅茶苦茶です。レース場状態です。
追い越しを掛けるのはほとんどは乗用車で、
追い越されるのはだいたい大型トラックです。
トラックの運転手はマナーの良い人が多いのですが
乗用車がほんとうに最悪にマナー悪いです。





ロシアはどうでしたかとロシアを自転車旅行した人に聞くと
みなさんまず第一声に「トラック」と言われます。

ロシアに行く前のトレーニングとして自転車で九州一周をしていた際に
西洋人の自転車旅行の方を見かけました。
かなり重装備だったのと日本を走っている時期からして
もしかしてロシアを越えてきたのではないかと思い声をかけました。
すると本当にロシアを越えて来られたフランスの方でした。
ロシアの感想を聞くと1番目が「トラック」でした。
危な過ぎると首を横に振られていました。

私達がウラル山脈を越えている際に私たちと逆のルートで横断を目指しておられる
韓国の自転車旅行者の方に会いました。なんと80歳の方でした!
その方も一言目が「トラック、、」でした。
「トラックが危なすぎて達成できないかもしれない」とおっしゃっていました。

下の2つのリンクは
西洋人の方のロシアの自転車横断の感想です

https://jp.rbth.com/travel/81512-roshia-oudan-tsuringu-wo-ikinobiru

https://www.redbull.com/jp-ja/jenny-graham-breaks-womens-round-the-world-cycling-record

https://www.guinnessworldrecords.jp/news/2019/6/british-woman-cycles-round-the-world-unsupported-in-four-months-to-set-circumnavi-569302/



■ナイトライド(夜間走行)について
上のリンクの方の感想でナイトライド(夜間走行)が出てきますが、
私達はロシアに行く前にこれを読んだときは「そこまでしなくてもよいだろう」
と思っていたのですが、現地に行き、あまりに危なすぎる交通状況に接して
死なないためにナイトライドせざるを得ないと思うようになりました。
9000km中の最後の3000kmは半分夜間走行に近い状態で走りました。
イルクーツクより東は交通量がほとんどないので夜間走行の必要は全くありません。
ロシアは夏場は白夜に近い状態が続くため、
実際には夜間走行といってもほぼ明るい夜を走っていると思ってもらっていいです。
例えば夜22時に陽がしずんで2時半にはすでに白み始めるとゆうような感じです。
(ロシアは地域ごとに時差があるので時間は場所によります)
そのため朝2時からの夜間走行出発といっても30分もしたら日が出て
明るくなります。
でもトラックが動き出すのは平均朝の8時なのでそれまでにだいぶ稼ぐことができます。

夜間走行とゆうより日の出前出発と言ったほうがいいかなとゆう感じです。
景色が見れないのも30分だけなら我慢できるかなと思います。
トラックが道路に増えてくるのは朝の8時までが勝負です。

大陸性の気候の特徴なのか
毎日午前10時ごろから暴風が始まって午後はさらに荒れます。
午後3時~は高い確率で夕立がきます。
それらの風・天候の要素も夜間走行を後押しした非常に大きい理由になりました。

それらの関係を表にしてみました。
イルクーツクより東側はこれにあてはまりません。
風・雨はロシア全土でこのパターンが多かったです。
交通量の多さをは★で表してみました。
★は1時間にトラック3台程度
★★★★★は1時間にトラック100台程度


交通量        
00時 ★       暗い       無風
02時 ★       日の出      無風
04時 ★       明るい      無風
06時 ★★      明るい      微風
08時 ★★★     明るい      微風
10時 ★★★★    明るい      強風
12時 ★★★★★   明るい      強風
14時 ★★★★★   明るい      暴風  夕立 
16時 ★★★★★   明るい      暴風  夕立
18時 ★★★★★   明るい      暴風  夕立
20時 ★★★     うす明るい    微風  
22時 ★       暗い       微風

02時~08時が狙い目に見えます。


夜間走行時の私達の実際の1日の平均行動パターンです
(平均のイメージです。時差や日の出時刻によって前後します)

01時 起床
02時 出発
    約100km走行 (2時半に日の出)
10時 宿到着 昼食 買出し
12時 宿チェックイン
      洗濯 風呂 wifi 夕食
18時 就寝


朝2時

朝2時半

朝3時